どれくらい2人で座っていたんだろうか。 日が完全に落ちて、足元から冷えてきた。 手のひらを太ももとベンチの間に入れてみる。 チラッと彰吾へ目線を上げたその時、横顔を私に見せたまま口を開いた。 「今日は……一番辛かったな」 「あっ……うん」 「正直、半年前に別れた時……どれだけ忙しくても時間作って、お前に話しておけばよかったんじゃないかって」 その後、少しだけゆがめられた口元。 それは6年という時間を過ごした顔。 あの頃とは違う横顔。