「もっと早く……菜月と話が出来たらよかったのにって思う。だけど、もう後戻りできないんだ」



徹は私を見て話し始めた。


でもその目には私が映っていない。



どうしてこうなったの?


私、確かに自分勝手だったかもしれない。



だけど……



どうして親友と恋人に裏切られて……



目の前でこうして二人並んでるのを見てるしかなくて。



それに対して何も言えないのは……





「問題をすり替えんなよ」



突然聞こえたのは低い声。