自分の中ではすでに理解してもらえていると思っていただけに、少しだけイラつきながらも表情に出ないよう自分の意見を伝えてみる。



「やっぱり、今のままだとダメ?」


「ダメってわけじゃないけど。でもほとんど俺より家にいないって事だろ?」


「で、出来るだけ残業も減らすように頑張るし」


「出来るのか?」



疑わしそうな表情の徹にイラつきながらもこの場を丸く収めようと、今まで考えたことのなかった提案を口にした。



「……一回、上司に相談してみる」


「……そうだな」



気まずい雰囲気になった私達はお互いコーヒーカップを手に取り口へ運んだ。