だけど! 身長が人の価値を決める訳じゃない。 世の中には彼女の方が大きい人だっているわけだし。 どこかでそう前向きに考えようとしていたけど…… 確かに彰吾ぐらいの身長があればなぁと思った事は正直…… 何度もある。 誤魔化すように笑みを浮かべた私の前に差し出されたパンフレットを無言で受け取る。 「まぁ、菜月が主役だから好きなのを選んだらいいと思うよ」 「うん。もう少し考えて見る」 保留かぁ…… そう思いながら紙袋の中に受け取ったものを入れるしかなかった。