自分の気持ちを打ち明けなかった事。 そのために桃香と徹を傷つけた事。 こうして今ある幸せは、桃香と徹によってもたらされたんだって。 だから…… 『私と彰吾の結婚式に出席して欲しいんだけど、お願いできるかな。桃香と徹に見てもらいたいんだ』 私達も幸せなんだと。 アナタ達がいたからこそ掴んだ幸せなんだと…… 「――では、最後に新郎からのご挨拶に移らせていただきます」 司会者の声に彰吾が立ちあがり、さっき声をかけてくれた介添えの人がドレスのすそを少し持ち上げてくれる。