「明日……式場を見に行くって言ってなかったか?」


「徹君と別れた?」



目の前にいる両親はア然としていた。


呟かれる言葉はどれも当たり前のことで。


私はそれでも現実から目を逸らさずもう一度頭を下げた。



日付が変わる少し前に送ってもらって家へ着いた私は、まだ寝ていなかった両親を前に徹と別れた事を話した。


二人で話し合った結果、お互い譲れないものがあって別れたと。



本当の事は言えなかった。


桃香や彰吾の事を知ってる両親に全てを打ち明けることが出来なかった。



父は納得がいかないと言いながらダイニングを出て自分の部屋に向かったようだ。