さっき出し忘れた紙袋から取り出したパンフレットを徹へ差し出した。



「それより、これ!これ見て」


「へぇーっ、ウエディングドレスっていろいろあるんだなぁ」



パラパラとパンフレットを見ながら、そんな風に呟いていて。


少し興味を示したのを逃すまいと、私は身を乗りだして候補として考えたドレスを指し示す。



「どれも細身のやつなんだな」


「マーメイドラインっていう形なの」


「でも、ドレスって言えばこんなのじゃないのか?」



徹が指し示すのはプリンセスラインの物。


ワイヤーや下着で膨らみをもたせるその形は確かに憧れのものだ。