「はい、じゃあ帰るよ」


「ちょっとは休ませてくれよ…」


「もう充分休んだ!まだやることあるんだから早く行くよ」


「ふぅ…了解」




「……でも」

一瞬、聞き逃さなかったのが不思議なほど小さな声が聞こえた


「手ぇ…繋いで行こ?」

裾を少しだけ引っ張って上目遣いで訴えてくる


「おまっ…それは反則だろ…っ…」

ヤバい。俺、今、絶対顔赤くなってる


「……何が反則?」


「いや、うん。天然ってすげぇなって」


「意味わかんないよ?」


「大丈夫、そのまんまでいいから」


「……?」


本当に不意打ちで天然だからタチが悪い…

可愛すぎる点で




「晶って、おっきくなっても変わんないよね。全体的に天然なとこが」


「は?」


「ううん、気にしないで」


「いや、気になるから」


「いいから気にしないで!ほら、早く帰るよ」


「ちぇー」



絶対若菜の方が天然だから