「どうした?」


…言わなきゃ…晶にも…言わなきゃ…


「あ、晶…」


だ…ダメだ…
晶の顔…見れない…


トンッ


「「がんばれ」」


耳元でそう言って部屋を出た…


背中を押してもらった…だから…ちゃんと…言わなきゃ



「あ…晶っ!」


「ん?」


気が付くとベッドのすぐ横に立ってた


「あの…あのね……」


「うん」


「………ごめんなさい…」


晶の顔が見えなくて視線を下に落とす


「………」


何も言わない……
晶が今どんな顔してるのか気になる…

でも…怖いっ…!



「ごめん!ごめん晶…ごめん…。ごめん…なさい…晶…ごめん…」


「なあ、若菜」


「えっ!?」



「……俺には『ごめん』なのか?」


「え……?…あっ…!」



《俺は『ごめん』より『ありがとう』のほうが嬉しいけど?》





「ありが…とうっ!」