私はそんな二人を見て、自然と口元が緩んだ。 「「あ」」 「「薊が笑ったー!!」」 「凄いっ!奈都でも今のはあんまり見ないよ!!」 「はい、俺もっす!薊、めっちゃ綺麗に笑ってた…」 そ…そんなに驚くことか? 「啓ー始めんぞー」 「あっはい!!」 先輩からの呼びかけで、 「じゃ、薊、奈都さん」 啓は颯爽とグラウンドに戻っていった。 「爽やかだねー啓くん」 「うん。出来の良い弟だ」 「確かに」 私達はクスリと笑い合い、花壇を片付けて学校を後にした。