「私、普通よ」 「じゃあ、男の趣味悪い」 「それは言えてる」 「否定しろよ!哀しくなってくるだろ!」 バカ笑いする美咲。 正直言って俺の顔はいまいち。 だからこれまで童貞だったんだよ、ちきしょー! でも、今、カノジョがいて、そのカノジョに笑ってもらえているならいいや。 「私、芸能オーデションに応募しようと思う」 唐突に彼女は言った。