女子は気まずそうに言った。 「メールアドレス聞いてもいいですか?」 「は?」 世界が広くなる。視野が広くなるほうが正しいか。 鼓膜を彼女の声がぶち破る。 「え…えっと…メアド…」 どもる彼女に俺は聞き返した。 「なんで?」 俺、テンパってる。 女子高生自体と話したのは久しぶりだ。