ちょこっとすきまのあいた口。
…無防備やなぁ。まぶたに目ぇとか油性マジックで書けそう。
開いても閉じてもお目目ぱっちり。ふふ。
「…いっちゃん」
ちっちゃい声で、いっちゃんに話しかけた。
返事はない。
すーすー、ていう呼吸の音だけ。
「……なぁ、いっちゃん。」
「……………」
「…ウチの他にな。…女の子に告白されたことって、ほかにもあったり、する?」
すーすー、すーすー。
今まで付き合ったことはあっても、自分って淡泊やなぁって思ってた。
全然ヤキモチとかやかんかったし。
すき、て言いたいとかも、自分から思わんかったし。
やからな、いっちゃんとつき合ってはじめて、ああ、自分ってヤキモチ妬きやったんやなぁって知ってん。
今日怒ったのやって、心配かけたとか、カレーがどうとか、酔っぱらいとか、そんなんよりも何よりも。
他の女の子に「好き」って言われたことに、ウチが勝手にヤキモチ妬いただけ。
…そこんとこ、わかっとるんかないっちゃん。



