ザンザン降りの雨の中。
小走りで家まで走ったけど、走ったの意味なし。頭からつま先までぐしょぐしょ。
しょぼいプチ家出のせいでよけいみじめになってる自分が残念でしゃーない。
こっそりカギを入れて、ドアノブを回す。
音を立てんように扉をあけたら、
「ひっ!?」
…すぐ目の前に、いっちゃんがいました。
こわいこわい。オーラがずーんてしてるで、いっちゃん。
「…どこいっとったん、みとも」
「あ……うん。ただ、いま…」
「あ〜………。〜もう…っ!」
前髪をぐしゃぐしゃするいっちゃん。
あー、もう、って。
こっちのセリフやし。
ウチは、怒ってて。めっちゃ。
「めっちゃ心配した………っ、」
やのにいっちゃんがちょっと震えた声で言うから。
…あ、ごめん。って。
素直に心ん中で、そう思ってしもうた。
具合悪いんやし、もう結構遅いし、ファミレス、ねばったし。
てっきり寝とるかと思ってた。
でも、待ってたんや。



