ふたりはどうなっとるんやろね。
季節は何回も変わるし、周りの環境も変わるし、お互い流れる時間も変わる。
そん中で今とおなじように残っとるもんなんて、なかなか見つからんかもしれへん。
けど、信じることはできるから。
「……うん」
永遠に別れるわけやない。
もっとずっと、相手を思いやって。大事にして。
信じれるって思ったから。
いっちゃんやったら、ウチはぜんぶ信じられるから。
ウチのことも信じてもらえるように。
しっかり、自分の足で歩いて行けるように。
いっちゃんがさろうてくれるなら、
それまでに、めっちゃええ女になっとかなあかんね。
…手始めにまず、スポーツクラブには通ってみようかな。
いっちゃんとウチの手。
つながった結び目が、いっこの影になって地面に色濃く刻まれる。
心はふるえるけど。
痛いくらい、ぶるぶる震えてるけど。
「……うん」
…いっぱい泣いたから、もう泣かへんよ。



