ロングカツいかがですか〜って、店員さんの張り上げる声が響く。
実はうすっぺらい、安モンの味もそれなりに結構、すきやったりするねんけど。
「……志波、みともちゃんのこと、めっちゃ好きなんやと思うよ。」
ワーッと歓声が向こうから聞こえて、試合がまた展開してるのがわかった。
ウチの心ん中もそん時、ワーッて。
なんや今日は、どんな顔してええかわからんことが多いなぁ。
照れていいのか笑っていいのかニヤけていいのか平静をよそおったらええのか。
…でも全部、うれしいっていう気持ちから生まれる表情で。
「風船買ってったで〜」
座席に戻ったら、わあああ…って会場は沸いて、地面がゆれとるんやないかなって思うくらい空気が震えてた。
びろん。
神崎くんは長い風船を振って、いっちゃんたちに合図する。
いっちゃんとアヤちんの顔が、ぱあって輝いた。
「お、気ぃきくやん」
「そろそろ膨らます時間やろー。おれ好きやねん、いっせいに風船がぴゅーって空に上がんの」
「あたしそれ初めてやぁ〜!」



