…どうやら神崎くんは、アヤちんのタイプやったらしい。そりゃよかった。
数々の条件をくぐり抜けてよく生き残ったな、勇者神崎くん。
神崎くんはいっちゃんと同じソフトボールのサークルのメンバーらしい。
茶色い髪はふんわりしてて、いっちゃんのツンてした黒髪とはまた違う。
「みとも、ヤバイやん!!今日あたしらイケメン2人連れやで!?ああ、絶対今月分の幸せポイント今日で全部使い果たしたわぁ!!」
…とかなんとかアヤちんがヒソヒソ声でまくしたててる。
幸せポイントて何よ、アヤちん。
ていうかいっちゃんも、イケメンに入っとるんやな。
もう長いこと一緒におりすぎて、よーわからへん。
…つき合う前は、「いっちゃんよりかっこええ人なんかおらん!」とか思ってた頃もあった気がするねんけど。
今、家でビール飲んでぷはぁ、て言うてる時なんか、ただのおっちゃんにしか見えへんもん。
「みともちゃん〜、アヤちゃん〜。メガホン持ってったから、これ使い」
神崎くんがにっこり笑って応援用のメガホンをふたつ、差し出してくれる。



