…出会ったばっかりのあの日は"アヤちゃん"やったのに、もうすでにアイツになっとるし。
アヤちんがきゃいきゃいゆうとるのを、神崎くんがハイハイ、てなだめとる様子が目に浮かぶ。
でもとりあえず、神崎くんに会えてちょっとホッとした。
ちょうど良かった。
いっちゃんがどこにおるか聞こう。
そう思って口を開いたら、先に神崎君が。
「志波から伝言。」
「へっ」
「駐車場のでっかい白いワゴンに来てって。腹が減って今にも死にそうです。やって」
…なに、それ。
死ぬ前に行ったってか。
神崎くんがそう言って笑うから、ウチも笑顔で、うん、がんばって死ぬ前に見つけるわ。って言うといた。
すぐに走って行って、駐車場に白いワゴンを見つける。
…これやんなぁ?
おそるおそるスライド式のドアを引いてみると、ズズって重たいドアが動いて。
「…おかえり」
中には寝っ転がった、ユニフォーム姿のいっちゃんがおった。
「ただいま…て、この車誰のん」
「部活の車やからだいじょーぶ。遠征とかに使っとるやつ」



