「うん。おとうさんめっちゃ反省しとるし、おかあさんこっちにおるかも、思てこっちに来たんやて。…なぁ、ちょっとウチ詳しいことわからんしな、ちょっとおとうさんに代わる───」

「切るで。」

「…え」

「代わったら切るで。瞬時に。」



…ちょ、おかあさん声こわいって。

見えへんけど、黒いオーラびっしびし伝わってくるって。


黙りこくってしまったウチに、しばらくして、おかあさんが言った。



「…ごめん。みとも。娘のあんたに迷惑かけて気が引けるねんけど、おかあさん頭に血ぃのぼってもとるねん」

「……おかあさん…」

「今会っても、多分いい結果にはならへんし。ちょっと…時間あけたい」

「…う…うん。…でも……」



後ろを振り返ると、今にも神様仏様みとも様!みたいなかんじで拝んでくるおとうさんの姿が。


…いや、もうどうしろと。



「でもおとうさん、ひとりで家おってもなんもできへんやんか!ほっといたら……死ぬで!?」



そう言うたらおかあさんはめっちゃ軽い声で。



…めっちゃありえへん内容を、口にした。




「あ〜、ほなあずかっといて。」