一通り見まわって帰ってきたら、もう午後4時近くになっとった。


不動産屋のお姉さんにお礼を言って、資料だけもらって家路につく。


途中、コンビニに寄ってデザートをいっこずつ買った。


いっちゃんのロールケーキと、ウチの焼プリン。



「次のデート、インテリアショップとか行く?」


袋をぶらぶらゆらしながら、いっちゃんが言った。


インテリアショップかぁ。

いっちゃん家具見るの、すきやもんなぁ。


ソファとかに座って、やばいこれめっちゃおしりにフィットすんで〜って幸せそうな顔して。



「いっちゃんどんなんが欲しいん?」

「ん〜…せやなぁ。白とか明るいのより落ち着いた色のが好きやな」

「ふーん。いっちゃんっぽい」

「そうか?ゆうて俺の実家のベットカバーめっちゃかわいいチェックやから」

「はは、めっちゃかわいいんや」

「あとな。買うんなら、でっかいソファーがええ。ちんまりしたやつやなくて」

「なんで?場所とらへん?」

「だってわざわざベッドまで行かんでええやん。」



ばしって頭をなぐったら、そのはずみでいっちゃんがナイロン袋落とした。