どうしよう。
どうしよう。
どうしよう。
はぁ……おっきいため息が聞こえて、低い声がゆっくり、ウチの胸を刺す。
「……そんなんで看護師なろうとしとるんか?」
「………」
「アンタ、もう4年生やろ?なにを勉強してきてん」
「…………あのっ、」
「…もうええ。」
蔵本さんの言葉が、いっこいっこが。
胸にぶっとい杭になって刺さる。
「…もうここへはこんといてくれ。担当外してって看護師さんにはワシから言う」
こんといてくれ。
そうやって突き放されて、そっぽ向かれて。
自分がそこからどうやって病室出たんか。
どうやってそっから午後を過ごしたんか…わからへん。
けど実習時間の最後に手渡されたんはたしか新しいファイルで。
それは蔵本さんやない、違う患者さんのカルテで。
その患者さんは年配の女性患者さんらしくて。
「明日から、この患者さんを担当してもらうわね」
…主任さんに、そう言われたのだけは覚えてた。



