「蔵本さん、血圧を計らせてもろてもええですか?」
…リハビリ大変そうやったから、変に上がってないとええけど。
にっこり。
目線をあわすために前かがみ気味に言う。
でも目線が合う前に、
───ドンっ!!!
…いきなり目の前で起こった音に、中腰のまま固まった。
病室のテーブルの机に、ものごっつい勢いで、たたきつけるみたいに…
…っていうか実際たたきつけられた、蔵本さんの左腕。
「あ…えと……」
「………」
「…はかり、ますね」
血圧計のテープを腕に巻き付けてたら、蔵本さんはこれでもか!っていうほど首をぐるっと向こうにむけて。
おまけに、はぁーってため息をついた。
はぁ、やないで。はぁぁあ〜〜ってかんじの、ため息中のため息やで。
な…なんで!?
きゅっぽきゅっぽ、血圧計のポンプ押しながら、頭ん中はおっきいハテナだらけ。
…なんか態度悪くない!?
べつにウチ、怒らせるようなこと言うてないよなぁ!?
明らかにさっきと真逆になってない!?
この人、病院の先生とか看護士さんがおるときはええ顔すんのに、学生の時だけ…



