「見学…入らせてもらってええですか?」
昨日のがあるからちょっとこわごわやったけど、蔵本さんはにっこり笑って。
「ええよええよ、入って入って!」
そこ座りぃ、って、おだやかにそう言ってくれた。
…よかったぁ。ホッと息をつく。
やっぱり昨日は緊張しとったんか、虫の居所が悪かったんやな。
蔵本さんが言うてくれた丸イスに座って、リハビリ見学させてもらう。
先生がはじめまして、ってウチに笑いかけてくれた。
若い、男の先生。
ウチもあわててよろしくお願いします、と頭を下げる。
「実習生さんやんね。リハビリでなにやってるか説明しよか?」
「あ!ハイ、お願いします!!」
「学生さんに説明してあげてもいいですか、蔵本さん」
蔵本さんはちょうどええ休憩になるわぁ、とこころよくうなずいてくれた。
「蔵本さんは今、体の右はんぶんがマヒしてるねん。…やから、スムーズな動きができんくなっとるんよ。」
「まひ…」
「そう。たとえば、」



