<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–

 どこが痛いのか分からなければ、どう手当すればいいかわからない。

 まあ、とりあえず、足出血しているからハンカチで止血する。

 本当は、足を洗いたいところだ。
 だけど、近くに水出るようなところないし・・・。

 ハンカチがあっという間に血だらけになる。

 そんなの気にしている暇はない。


「救急車呼ぶ?」

「呼ぼうか。念のため。」

 辺りをぐるっと見回すと、家だらけ。

 勇気を出して、チャイムを鳴らすほかにないな。

 麗羅が立ち上がろうとしたら。

「姉ちゃん。麗羅。」

 はっと振り返れば、檀に友篤に恭平。