<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–

 先に麗羅が着いて、そのあと桜が着いた。

 海翔たちはもう見えなくなっている。

「美雪ちゃん、美雪ちゃん。」
「うえ~~~ん。」

 麗羅が話しかけても、美雪は泣くだけ。

「はぁ、はぁ、はぁ、麗羅ちゃん。」
「桜ちゃん。」

 麗羅は驚く。
 でも、そんな暇はない。


 美雪の応急手当てが先決だ。

 両足の膝から下、血を流している。

 美雪、長袖半ズボンだし。

「痛いよ、痛いよ。」

「どこが痛いの?」

「痛いよ!!」

 駄目じゃこりゃあ。