「私、川江流羽奈の母です。」


――るぅちゃんのお母さん。――

 驚きすぎて眼をぱちぱちさせる。

 似ているのだろうか・・・?

「あなたが流羽奈の班の班長、冬谷桜さんでしょうか。」
「はい。」

 一瞬強く冷たい風が吹き、桜も思わず震える。


「あなた、うちの流羽奈に暴力を振ったと言うのは事実でしょうか。」

 落ち着いた声の中に、恐怖を感じる。

 いや、聞きたくないことを言われたから。

 桜の思考は一瞬止まった。

 そして復活したときには、すでに頭の中混乱していた。

 
――暴力なんてとんでもない。誰が言ったのよ。――