<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–

「本当かな?
 片山さんや春増君は、ぎりぎりまで待ってないっと言っていたが。」

「正確に言えば、二人の指示で半数以上が隠れられたんです。」

 
――しっ、しまった。――

 とっさの反応で、言いたくないことを言ってしまったとわかった。

 いじめられていると認めてしまった・・・

 自分が弱いっと認めてしまった。

 いじめを認めるのは、自分が認めると同じと桜は思っていたのだろう。

 桜の頭にかあっと血が上ってきた。

 恥ずかしさと、悔しさが一気にこみあげてきた。


 先生の顔は、驚いている。

 予想もしていなかった桜の発言に、ただただ驚くしかない。