<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–

 あの作戦会議から一夜。

 いつも通り、桜と檀は家を出る。

 いつも通り、公園までの道を歩いている。

 桜と檀の顔は、いじめられる前と同じ。

 いや、いじめられているのが分からない。


 公園が見えた。

 海翔が何か指示出しているように見える。

 また、皆が隠れた。

 桜たちは呆れた顔をしているふりをする。

 門に着き、麗羅、恭平、友篤の姿を探す。


 しばらくして、変に隠れている三人を見つけた。

 他の子は、なかなか見つけにくい。

 だから、絶対見ていないと桜たちは確信する。