檀も、桜の思いは分かった。

 
――っと言うことは、海翔とみいちゃんが犯人?――

 冬谷姉妹の睨みが二人に向けられている。

「とにかく行くけど、でも、海翔と美紫依がやったでしょう?」

 桜はこう言って、この場を去る。

 二人はもううなずくしかない。

「檀、ごめん。」

 こう言って、その場から逃げるように並ぶ。

 他の子も体に電気が流れたように、並びだす。


 いつもより五分遅い出発。

 少し早歩きでいけば、何とか間に合う。

 そう思いながら、走らずに班の先頭に立つ。

 こんな光景がいつまで続くのか。

 卒業までの間に、もう数えるだけとなっていた。