<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–

「それで春増くんに手握られた時、『放せ!』っと言っているけど、本当なの?」

「だから本当!」

「人の話は最後まで聞け。」

 誰がこの大火事を消せるの?

 誰もいないだろう。

 暖姫にはもう止められない。

 二人の言動に流されるしか方法はない。


「強く握られたの?」

「そうだけど、でも痛いって言ってから弱まった。」

「弱まったぁ?」

 希欧の顔が一瞬にやり。

「手を放さなかったの?」

「放してって言ってもね・・・。」

 桜の顔がさらに赤くなる。

 喧嘩して熱くなっているのと、恥ずかしいのがあって。