<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–

「桜、あんた笑っているけどその態度がうざいの!」

 思いっきりうざいと言われた。
 桜は一気にしょげかえる。

「ちょっと、桜にこんなこと言って。」
「暖姫は黙りなさい。」

 こう言われたらものすごい口調で言い返す暖姫だが、この時ばかりは引っ込んでいる。


「桜が逃げようとしたら追いかけて手握る。その手を放さない。

絶対春増くんは桜のこと好きなんだよ!」

 確かに、現場を見たらそう思うだろう。

「違う、違う、絶対違う!」

「嘘つけ!」

「そっちこそ!」

 桜の怒りもヒートアップ。

 暖姫は二人の間を右往左往。