<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–

 もちろん、暖姫の返事はOK!

 暖姫は一瞬目を閉じて開く。

 桜の期待は膨らむ。


「桜を放せ。」

 暖姫は桜の腕をつかむ。

 一瞬痛かったが、優しい気持ちを感じた。

 海翔はおろおろしてる。

「おい、春増、なんだその態度。」

 海翔はますますおろおろ。

 暖姫の言い方が、海翔の焦りを増幅させている。


 
――おい、俺何をしているんだ。――

 ああ、どうしよう、どうしよう。