俺は窪田さんが好きだった。 色黒の40男で、165センチという小柄な体格ながら、大勢のスタッフから寄せられる絶大な信頼は半端じゃない。 体の小ささなんて忘れさせるほど、大きな存在感を放っている。 「俺、もっと窪田さんと仕事したかったよ」 俺が右手を差し出すと、窪田さんは力強く握り返してくれた。 「またできるよ、ソロでがんばれ」 「…うん」