制御がきかなくなったファンにもみくちゃにされながら、なんとか車の元へたどり着くと、俺は大きく手を振った。 「ありがとう!」 出待ちをしてくれたすべてのファンに感謝の気持ちを込めて頭を下げ、車に乗り込む。 「もう~圭司さん、ファンの子と接触したらダメだって言われてるじゃないですか」 車が発進するやいなや、マネージャーに怒られた。 「悪い悪い、でもあの子には直接、お礼を言いたかったんだ」