ピーッ 『カードヲ、オ取リクダサイ』 ピーッ 『現金ヲ、オ取リクダサイ』 カシャッ 『アリガトウゴザイマシタ』 抑揚のない機械の声に送り出され、俺は初雪が舞う街を足早に歩いた。 冷たい風に吹かれると、すぐに耳が痛くなった。 吐き出す息が白く広がるのを見て、禁煙して2年も経つのに、なんだか口寂しく感じた。 「…コーヒーでも飲むか」