Bar GRANT

こんなことに今さら気づかされるなんて、俺は何て愚かだったんだ…―







ステージを去った俺たち。



楽器とマイクだけが取り残されたステージは物悲しく、バンドの終わりを語っていた。



観客が惜しみない拍手を送る。



やがてそれも薄れ、画面がフェイドアウトしていった。







「いかがでしたか？」



その声が合図であったかのように、またシャンデリアとロウソクが一斉に灯った。