Bar GRANT




探し人は、すぐに見つかった。



さっきの最前列の女の子だった。



「この子、俺のこと…」



カメラが女の子をアップで捉える。



彼女は、何度も何度も俺の名だけを叫んでいた。



「……」



俺は、感動した。



ステージの中央に立っていたあの瞬間よりも、感動した。