軽くあしらわれて、俺は少し腹が立った。



「とんでもない、誓ってからかったりしていませんわ」



「だったら言えよ!どこで手に入れたんだ?!」



俺はカウンターに身を乗り出して、彼女の両肩を掴み揺さぶった。



「きゃっ」



小さい悲鳴が上がると同時に、奥から飛んで来た男性のバーテンダーに引き離された。



「お客さま、どうぞ落ち着いてください」



その穏やかな声とは裏腹に、俺の腕を掴む男性の力は容赦なかった。