それがどうだ。
夕方になって、彼女は再びやって来た。
普段着に着替え、世話になったお礼と迷惑をかけたお詫びにと、手土産を持参して丁寧に頭を下げた。
男というのは、なんと馬鹿な動物か。
たったそれだけのことで、俺はすっかり心を奪われてしまった。
「第一印象とのギャップがたまんなくてさ」
などと同僚に話したりもした。
まさかあの女が俺のことを、ただの金づるとしてしか見ていなかったことになんて、気付きもしないで。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…