NAOは、俺の話に耳を貸さず、一方的に話し出した。 「お前あの日、努力で人気を手にしてきたって言ったけど、お前がいつ努力したよ」 「え?」 それは、今までに聞いたことがない類の声だった。 「プロモーションはいつもメンバー任せ。俺なんて深夜のくだらねぇバラエティにまで出て、CDの宣伝したんだ」 「NAO…」 唐突な話の展開とNAOの冷たい物言いに、俺はさらに動揺した。