一通り挨拶が済んで場が落ち着くと、俺とNAOの周りには人がいなくなった。 騒がしい空間で、俺たちのテーブルだけ、妙な静寂に包まれていた。 「珍しく俺とNAOが並んでるから、みんな気ぃ使ってくれてんのかな」 「…ん?あ、あぁ…そうかな」 何かを考え込んでいるのか、NAOはどことなく上の空だった。 「やっぱ…不安?これからのこと」 俺はさりげなく切り出した。