・凛side・
今日は終業式。

朝から何だか
視線を感じると思ったら
バレていた。

そう。

なぜだか
あたしと暁が
付き合っている事が
バレていた。

まあ
別に
バレても
あたしには関係ない。

そう言えば
暁達も
この高校に通ってるハズだけど
あたし
見たことがないのよね…。

何でかしら?

何か
スッゴク気になるし
電話でも
して見ようかしら?

「もしもし?暁?」

「凛か?どうした?」

「あのね?
今どこにいるの?」

「あ~。屋上だ。」

屋上?

「でも
あたし
屋上なら何回か
サボりに
行った事あるのに
会わなかったわよ?」

「それは、屋上に
立ち入り禁止の部屋?
みたいなのあるだろ?」

部屋?

あ。

あるわね。

あったわ。

「え~。」

「そこに居る。」

「そうなの?
あたしも今から
行ってもいいかしら?」

「あ~。分かった。
でも何かあったのか?」

「何にもないわよ?
でも何だか
スッゴク見られてるの?
何だか
付き合ってる事が
バレてるみたい。」

「そうか。
待ってるから、早く来いよ。」

「うん。すぐに行くわ。」

そう言って
あたしは
電話を切った。

でも
あたしが
そこに
行く事はなかった。