あの時Skypeを一方的に切られ、あまりのショックでしばらく抜け殻の様になった。


その後ガクに「変な男と忍がaxelに来ている」と聞かされた時は危うく暴走しそうになった。


「…どこのどいつだ?」

「バイト先の奴らしいが、下心丸見えだぜ?」

「…かわれ…」

「…かわってもいいが…殺すなよ?」

「大丈夫だ。」


そう言ってかわってもらった相手にほんの少し釘を刺すと忍が更にキレた。


「何をそんなに怒ってんだよ…
ちょっと牽制しただけだろ?」

「謝ろうと思ったけどその気も失せたわ!」

「別に謝らなくていいけど、お前ちょっとは危機感持てよ!

女なんだから力じゃ男に勝てねーだろ!?

俺だったら襲ってるわ!」

「何言ってんの!?帰ったら覚悟しなさい!」

「…なにそれ…俺を誘ってんの?
覚悟ならいつでも出来てるけど…」

「下ネタじゃないわよ!バカじゃないの!?」


売り言葉に買い言葉でまたヒートアップする喧嘩に、右京はどこで引いたらいいかわからなかった。


「どーせバカだよ!忍に他の奴が触れるかと思うとおかしくなるくらいだ!」

「自分の事を棚に上げて開き直るつもり!?」

「俺が居なくても平気とか言ってんじゃねーよ!」


あまりにも大声を出してしまったせいで、隣人のマイケルとジェイクが覗きに来ていた。