「ねぇ…雅翔…」

「ん?」

「…雅翔のって印、つけて?」

「なっ…!!…ごほっ、げほっ…はぁ!?」

「やっぱ…ダメ?」

「いや…ダメじゃないけど…その…」


……俺なんか女に見れないとか…?
不安が胸に押し寄せる


「雅翔は…俺が嫌いなの…?」

脅しとかじゃなくて、率直な疑問


「…あ゙ぁー。…ったく…」

肩が強張る

呆れられた…


「可愛すぎんだよ。もう止めても無駄だからな」


「へ…?」


ベッドに押し倒されキスされる

「ん…ぁ…」


離した唇が耳元に寄った

「好きだ…っ」


いつもより何十倍も身体が火照った


耳元にあった唇が今度はキスマークに向かった


「ぁ…」


身体全体が熱いはずなのに、雅翔の唇が触れたとこは炎が当てられたようだった



「どれくらい付けて欲しい?」


晴香さんの付けたキスマークを消した後、意地悪そうに俺を見つめる

――どうせわかってるくせに…


「いっぱい付けて」

少し拗ねたように言ってしまった

「はいはい」

わかってたと言う顔で俺の身体に手を伸ばした


ギシとベッドが軋む

それと同時に胸の鼓動が跳ね上がる




「咲羅…」

耳元の声が酷い催眠薬のようにクラクラした