「はぁ…ほら、行くぞ」


「へ…?」





グイッと俺の手を握って歩き出した






「え?ちょっと…雅翔?」




結局、何?






「なんだよ」


「口調戻ってる!…ってそうじゃなくて何がしたかったの?」





はぁと呆れたように溜息をついて





「手だよ、手」



「さっき聞いた…」





つまりなんなんだよ







「こういう事」




繋いだ手を目の前に持ってきて恋人繋ぎにした








「は……?」





えっと……?





「はぁ…鈍感…」





そう言って繋いだ手にキスをして








「咲羅と手ぇ繋ぎたかったの」


と耳元で囁かれた