「何か、嫌な事があった時こそ、笑うのが一番なんだよ!!
だから、ほら。
燈輝、笑いな。」

「優し過ぎだよ…光姉ちゃんは……」

「……っ
私は、優しくなんか無いよ…」

「え。
どうして…??」

「私、中学ん時はすっごいやんちゃでさ、良く家出してて、家族に心配も掛けてたし、迷惑も掛けてた。

その頃の私はそんな事家族に思われてたなんて一切知りもしなかった。

でもね、光希から一本の電話が来てね。

“帰って来てよ…姉ちゃん……”

って涙声で言って来たんだ。。

その時、私は家出して、家族に迷惑かけてなに馬鹿馬鹿しい事してんだろ??って正気に戻ったんだ。

本当、今考えてもあの頃の私は馬鹿だなって思うよww」

「そんなこと…あったんだね…??」

自分の分のお茶と燈輝の分のお茶を持って、リビングにあるテーブルに置いた。

その時、燈輝がありがとと言ったのが聞こえた。

「ねぇ、燈輝はさ……」

「うん…??」

私は、ティアラ(今日玄関先で拾った子犬)を抱き上げながら燈輝に質問をした。

「輝の事、好き??」

「……っ」

「それとも、嫌い??」

「嫌いでは、無い……」

「好きでも、きらいますでも無いの??」

「分かん…ない…」

「そっか……」