どうしよう。 せっかく光にかけたのに切られた。 隣の少年はカタカタと小刻みに震えている。 よく見ると顔色が真っ青だった。 「・・・お、おい、ホントに大丈夫?」 「家に帰りたい。」 体育座りをした足の上に置いた両腕に顔を埋(ウズ)める。 前髪の間からキラリと光るものが見えたのは気のせいだろうか。 何と励ましてあげたらいいのか分からず、優しく背中をさする事しかできない。 どうしよう・・・ いり! れいり! ? 「怜悧!」 その声は、 .