検診が終わって 会計待ちで1Fのロビーの待合に座って 何気に、玄関の行き交う人たちを 眺めていたら… 「あれ…?哲弥…」 哲弥が、自動ドアの向こうに見えた 声をかけようと、 息を吸った時… 哲弥のうしろに 透き通ったような肌に、 長いサラサラの黒髪の女の人が 続いて入ってきた そして、 哲弥が、その人を気遣うように 肩を抱いてる… うそ… 哲弥の名前を呼ぼうとした息を また飲みこみ、 一瞬、酸欠状態になりそうになった