Sky☆Love ~俺の彼女は空を飛ぶ~


そして、
最後の乗客が私の元に近づいた時、

「CAさんお願い、
主人の形見の時計を
座席ポケットに忘れたの
席に戻りたいのっ」

団体のオバさま乗客の一人が
泣きながら、
私に訴えて来た


こんな非常時に、
何を言ってるんやろう、って
考えがよぎった


すぐさま
傍に居た先輩CAが
その乗客を落ち着かせるため
乗客の命のことが大事であると、
宥め落ち着かせ、それでも
降りようとしなかった


だから


「お客様、
ご主人様の大切な時計、
私がこれからお席に戻って
あずからせていただきます、
ですから、
お席の番号お教えいただけますか?」


自分でも、
不思議なくらい落ち着いていた


そのオバさまを先輩に託し、
私は、その席に時計を
取りに向かった


「みなみっ!!

見つかったら、すぐに降りるのよっ!!」


後ろから先輩の心配する声に
片手を上げた


目的の座席に着き
座席ポケットの中に
時計を確認し
手の中に納めた時…


後方で、耳を劈くような
爆発音が聞こえた


そして、見る間に
機内に煙が立ち込めてきた


う、うそっーーーっ!!


「ゴホッ、ゴホッ…」


なっ、なんでっ?!

私…

ここで、死んじゃうのっ?!

機内の床を這いながら
ドアの近くまでたどり着き
脱出の滑り台を
転げ落ち

その後の記憶が途切れてしまった