「もう、こんなモノ、いらないっ!!
亮介
ちゃんと私のコト見ててくれた?

ちゃんと見てくれてないから、
あんなことになったの!!

私だけを見てくれる人、
もう、見つけたから!!

私の中に、亮介はいないからっ!

その指輪、仁美にでもあげればっ!!!」


「…み…なみ…」


転がった指輪の箱を手に取り、
みなみの方へ近づく真壁…


「哲弥っ!
早く、行こ!!!」


オレの名前を呼び、クルリと真壁に背を向け
歩き出した